第5話
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気怠い余韻が残る身体。
ベッドから起き上がるのも、今は億劫だ。
「大丈夫か?」
「――…平気。」
男の問いに平淡な声で答えればクスクスと笑われた。
「……何?」
「いや、君を好きになりそうだなって思ってね。」
怪訝に見上げれば、上機嫌に行為を終えてベッドにうつ伏せに寝る私の髪に男が触れ、さらさらと撫でる。
好き、なんて。
「…貴方、嘘つきね。」
そんな事、一ミリも思っていないくせに。
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