第6詩 UFO


 怪しの音 光りのごとく聞こえしか

 ふよふよ ふよよと 虚空に浮かばん


 はたれが乗るや

 異星人えいりあんが乗るや

 そも乗り物なりや


 憶測に尾鰭がつきて

 夜半よはの空を泳ぎいだす


 ラヂオがにわかにるとかや

 ビイムでべこを攫うとや


 たれかしたりがおで講釈しようとも

 そのさね知れることあらず 

 

 不可思議 不思議 摩訶不思議

 人の心得を超越せること


 UFO いまに残る 神の亜種


 小麦の原に 呪ひを刻みたまへ








/////////////


クラシックなSFだとかXファイルとかムーとかで育った世代なので、UFOを詩にしたいのは必然でした。

日本各地に残る空飛ぶ円盤の伝承、イギリスのテレビ局にイタズラだと告白した小麦畑の着陸痕などが、ストーリーの元ネタになっています。

UFOというのは、神は死んだとされた現代の新たな信仰的なものなのではないかと思います。

敵の女首領が詩魔を召喚するために詠む詩です。

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