第18話
(わっわわっ…恥ずかしい!)
周囲の視線が一斉に自分に向いたような気がして、夢は急いでエレベーターへ向かった。
慌てていたが彼が何階下にいたかはちゃんと数えていたらしく、吹き抜けに面した廊下を走っていくと笑っている奈月が見えた。
「よかった、ちゃんと先輩に会えた」
駆け寄るとそこは広々としたカフェスペースだった。昼時はランチスペースとなり、自然と昼食持参組が集まる場所になっていた。
この他にも会社内には社員食堂とカフェスタンドがあるが、どちらも持ち込みは禁止されている。
「先輩こっちです」
奈月は賑わうカフェスペースの間をサクサクと縫って進んでいく。
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