第4話
彼らの少し先にある大きな木を抜かすそうとすれば、黒い自動車がこちらに走ってきた。
私は男の子たちが道に抜け出そうとしているのを確認し、彼らに近づいた。
「危ない!」
「うわっ!」
「えっ!」
後ろから服を引っ張り、彼らも私も転んでしまった。
「いってー!」
「びっくりした、、、」
「ご、ごめん。急に引っ張って」
「ほんとだよ!なにしてくれんだ!」
「だ、大樹、、、助けてくれたのにそんなこと言っちゃだめだよ」
「助けてくれた?」
彼らがキョロキョロと周りを見回すと先ほどの車が彼らの後ろをゆっくりと走って行った。
黒髪のサングラスをかけた人。
まだ若そうで、見た目が整って見えた。
いつも恋する時、顔が良いなんて思ったことがなかったから、彼を見た時の時間はとても長く感じられた。
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