処方箋⑦〜AIに挑むアホにはなるな
このタイトルを見たら、AI推しの最近のビジネスマンみたいなことを言うのかと思うかもしれない。
「AIを使えないと、食っていけませんよ?」
とか、
「今はAIで何でもできちゃう時代ですよ?」
とか、
「芸術分野も、AIの台頭が凄いんですよ?」
とか、
まあ、そんな妄言をビジネスマンはゴロゴロいるよな。
けど、俺が言いたいことは真逆だ。
本当の創作は、俺やアンタたちの、
「命を燃やして、魂を注ぐ」
ことでしか生まれないモノだと思っている。
だから、人間の創作に、AIが「勝つ」なんて永遠にありえない。
ハナっから勝負になってねえんだよ。
なのに、
「AIは危険だ! AIがどんどん良い物語を書いてしまって、もう俺たちはおしまいだあ~~!!泣」
なんて言うヤツは、ハナから創作者じゃない。
そういう意味で、
「AIに挑むのはアホ」
って言っているんだ。
恐れる必要がない相手に恐れる、なんて、話にならないんだよ。
とまあ、
青春小説のような青臭い言葉が続いてしまって申し訳ないが、俺が言いたいことは、
創作なんて、とどのつまり、
「あんたの内側にあるモノを、外界に露出させたもの」ってわけだ。
つまり創作者は全員、一種の「露出狂」なんだよ。
俺は露出狂じゃないから、そういう犯罪を犯すやつらの精神状態はわからないが、
きっと、その露出狂どもは、
「そのままの俺を見てくれ」
って感じで、露出するんじゃねえのか?
スマホに撮ったワイセツ画像を見せて満足、って思う露出狂がいるのか?俺はいないと思うけどな。
だから、
あんたらも俺も、
自分の露出させたいモノだけを露出させればいいんだよ。
多分露出狂どもも、
「俺は隣町の露出狂よりも、貧弱なモノしか露出できない」
なんて考えたことねえよ。自分のモノを露出させることしか考えてねえよ。
な?こんなに簡単だし、感嘆したくなっただろ?
創作なんて、それ以上でもそれ以下でもないよ。
で、だ。
AIを使った小説についてなんだが、
まあ、良いんじゃねえの?
使いたければ使えば良いし、使いたくなければ使わなければ良い。
というか、俺もAIに小説の設定を記憶させて、文章を出力してもらったことはある。というか、それでけっこう上手くいってた。
氏真の物語の途中からとか、書道JKの初期とか、
AIに文章を出力してもらって手直ししたり、AIと一緒に決めのフレーズを考えたりしていたよ。
なんていうか、AIに仕事を一部任せることで、自分自身は脚本やアイデアや山場の執筆に集中できる、って感じだ。
もちろん、本文を書くことが嫌いになったわけじゃない。
俺が書いた「古代日本の勇者」
https://kakuyomu.jp/works/16817330660480670608
は、
3年間で1,000,000文字(書き直しを含めると2,000,000文字)の物語だ。
朝4時に起きて、執筆して、仕事に行って、また帰ってきたら執筆する……こんな生活を繰り返していた男が、文章を書くことが嫌いなワケないよな?
だが、そんな俺でも、
「AIに本文を出力してもらって、俺が書き直す。もしくは俺が書いた本文を、AIに手直ししてもらうの……けっこう面白いな」
「AIとアイデアを話し合って磨くの、めっちゃ効率的だし、どんどんアイデアを磨けて凄いな!」
って、正直に思ってた。
だから、AIにも協力してもらって、小説を書いたり、絵を描いたり、音楽を創ったりしても、
全然アリだと思っている。
自分の創造性を殺さずに、AIを「利用」してやるのは、おおいにけっこうだ。
俺はAI賛美も「クソ」だと思うし、AI憎悪も「バカ」だと思う。
どっちにしろ、クソバカだ。
だって、
今の時代、
デジタルで絵を描いているイラストレーターさんに向かって、
「自分で絵具を混ぜずに、キャンバスも使わずに絵を描くなんて、ケシカラン!!」
とか、
機械で音源を調整して、一から作曲している作曲家さんに向かって、
「ピアノを弾かずに楽譜を書くなんて、言語道断だ!!」
とか、
そーいうことを言うヤツはほとんどいないよな?
もし、いたら、そいつは16世紀に生まれたタイムトラベラーだろう。
だから、AIもきっと、そういうもんになる。
その程度のツールに収まる。
だからといって、絵の具を使って絵を描くやつが絶滅したかと言ったら、それもそれで違うよな。ピアノを弾いて作曲している人も、絶対いるよな。
だから、どう創作しようが、自分自身がブレないなら大丈夫なんだよ。
あー、長くなったな。今回の評論。
AIごときに精神がブレる創作者なんて見たくないから、ちょっと気持ちが前に出過ぎてしまったみたいだ。
何が言いたいかっていうと、だ。
「AIごときに、オタつくんじゃねえよ。熱く書き続けて、好きなやり方で露出しまくれよ。なんなら、時にはAIを道具にして利用しても良いだろ」
ってことだ。
俺やあんたらが、創作者として、自分の情熱を「露出」させ続けることを忘れなければ、
良いんだよ、それで。
鈴木貫太朗
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