第6話

俺たちの間にはシーンとした空気が漂い


周囲からは、生徒たちの笑い声や話し声が響く



「やだよ!わたしは、一緒にいたい!

危険な目に遭ってもいいから!

飛鳥くんお願い」



駄々を捏ねる子供みたいに叫ぶ島崎さん



何気に俺に抱きついて来てるし



俺、そんな優しくねえよ?



「お前さ、いい加減にしてくんない?

うざいっつてんの。俺たちに何を求めてるのか知らないけどこれ以上付きまとうなら加減しないよ。」



そう言って、睨み付ける



「酷い、飛鳥くん。

そんな人だと思ってなかった!」




そんな人って・・・


どんな人だと思ってたんだよ



面倒になって、壁に寄りかかる



あいつらちゃんと仕事してるかな?



「うん。俺は君が思ってるような人じゃないよ。残念だね。距離感さえ守ってもらえたら俺たちは何もしないから。じゃあね。」



もう顔を見ずに島崎さんに背を向け


みんながいる教室に向かって歩き出した

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