第128話

「お母さんが楓の死に様を教えてくれた」



私はその後楓が入院してからも幻覚や幻聴に怯え、そしていつの間にか体に傷ができたことを話した。



「傷ができて、どうなったの?」



「その傷口から腐って全身に壊死が広がったのよ」



「ええ……」



クラスメートが絶句する。



「しかも腐った傷口には蛆虫が沸きそこから体中を喰い荒らされた」



「嫌だ、気持ち悪い!」


「やめて!!」



「全身を襲う高熱に体の壊死、そして幻覚幻聴、体を貪る蛆虫、その全てに苛まされ苦しみのたうち回り楓は死んだの」



「それは本当なの!?本当にそんな恐ろしい死に方があるの!?」



委員長の唇は若干震えていた。



「楓のお母さんが私に嘘つく理由なんてない。私は本当だと思っている」



「いやだ、想像しただけで怖い!!」



「そういう死に方、楓だけじゃないかもね。もしかしたらこの中の誰かがもっとひどい目にあうかも」



「やめようよ、若宮さん、そういうこと言うの」



委員長の声は私に縋り付くようだった。

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