我儘こそが、「新撰組」の忠義である
- ★★★ Excellent!!!
沖田洋。
我儘放題な彼女がその身に受けたのは、ひとりぼっちの呪いだった。
洋のお隣さんである土方守は、洋の呪いを解くために奔走する。
この物語の面白いところは登場人物――「新撰組」の皆が我儘なところです。
最初こそ洋ちゃんが一番我儘だと感じるでしょう。
ですがそれぞれのキャラの心情が掘り下げられていく内に、見え方が変わってくるのです。
そして、「我儘でいること」が悪いことではないのも魅力だと思います。
我儘は寂しさの裏返し。
洋ちゃんの孤独と独白には心が痛くて、読み進めていくと不器用な優しさも見えてきて、だからこそなおさら胸が張り裂けそうになりました。
我儘でいて欲しい、幸せであってほしい。そう願わずには居られないほど、心を揺さぶられました。
沖田洋に魅入られた者たちが集う、名ばかりの新撰組。
彼らが貫く我儘――忠義の行く末を、見届けてみませんか。