第5話
あたしと飛鳥は顔も背格好もソックリな一卵性の双子。
あたしは高校を一年の時に中退して以来家を出てバイトしながら小さなアパートで一人暮らしをしていた。
――「ここに住ませろ」
そんなあたしを、捨てられた子犬みたいな顔して訪ねてきたのが兄貴の飛鳥だった。
あたしと同じようにヤンチャやってた飛鳥だけど要領の良さはあたしより長けていて、今まで酒も煙草もママたちにバレていなかった――…筈なのに
――「色々バレて、お袋たちと喧嘩になって、学校でも色々もめて面倒だから勝手に辞めてやった。そしたら家追い出された」
二年間なんだかんだ通ってた高校を辞めた飛鳥は、コロコロと転がってあっという間にあたしと同じ所まで墜ちてきたのだった。
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