【ルールを守って】次の料理、何!?【楽しくツイート!】

【ジョージとオーロラちゃんのイラストって描いてもいいの?】


「いいよ」

「イイヨ!」

『いいんだ』

『ちゃんと聞くの偉い。Twitter結構溢れてるよね?』


 そうなんだよね……俺がエルフになって数日でイラストが出回り始めた。俺だけでも相当なのに、オーロラが加わった日にはそれはそれは俗にいうファンアートが流れ始めた。「#ジョジアート」「#オーロラート」なんてそれぞれハッシュタグまで出来ている始末。

 まぁね、好意を持って描いてくれている物を拒むほど狭量ではないつもりだが……言っておかなければいけないことはあるな。


「あるある。イラストを描いてくれるのはいいんだけどね?エログロはやめてくれな。流石に自分等のエログロが視界に入るのはちょっと……オーロラに見せられるわけ無いし」

『あー、あるなぁ』

『お世話になっとるものもあるんやが……』

「というか元男なんだが。業深すぎない?イラスト全体を禁止にしたくは無いから線引きはキチンとね」


 オーロラにSNSをさせない理由がここにあったりする。もし始めたりなんかするとどこかの馬鹿がエログロ絵をリプライしかねないからね。オーロラにはそういうものを見て傷ついて欲しくない。その代わり俺が事前に検閲した健全なイラストはたまに見せているけど。

 こればかりはお願いするほかないのがな。最悪の場合は通報すりゃいいかも知れんが手間だし。ホント頼むよ。普通のイラストなら大歓迎なんだからさ。

 

【ジョージ今までどのモンスター倒してきたん?】


「って質問割と来てるんだが……倒した奴大体配信出してるじゃん」

『基本食えるやつしか狩ってねぇなお前』

「そりゃ食うために冒険者してますしおすし」

「オイシイから仕方ないんだよ?」

『おっそうだな』

『逆に食えないやつ狩ったことは無い?』

「いや?最近はゴブリンキング倒したけど」

『待って何それ聞いてない』


 そりゃ言ってないからな。ゴブリンキングなんて食材になるわけでも無いし、話題にすることないもんな。ミノタウロスやオークならまだどうやって調理すれば美味しくなるだの、会話デッキを組めるが、ゴブリン系統はそういう話題は一切ない。


『え、ジョージそのゴブリンキング単体?』

「いや、群のやつだけど」

『オーロラちゃんと2人?』

「キングはタイマンだけど」

『オイオイオイ』

『死んでないわコイツ』

『群相手に2人はちょっと頭おかしいと思われても仕方ない』

「そう言われてもヤれたしなー?」

「ネー?」


 そりゃ最初に挑んだ時はヤドリギの矢でずいぶん楽させて貰いましたけどね。吽形縛りでも楽に斃すことが出来た。過去2回共に俺がゴブリンキングをもらったが、きっとオーロラも単騎でやれていたことだろう。自信持って言える。


『あんまり無茶はしないで欲しいんやが』

『健康が一番だからね?無茶しちゃアカンよ?』

『J( 'ー`)し たかし、体が資本だからね?』

『カーチャン草』

「大丈夫大丈夫。勝てない相手には挑まないって。そんな奴いたら逃げるよ」


 元々そういうスタイルだったからね、俺。その証拠にアカオオダイショウに遭遇した時は、手元にはトラバサミしかなかったこともあってほぼ逃げの一択だったし。ただ、冒険者を辞めるつもりは毛頭ない。なんせまだ見ぬご馳走があるかもしれないからね、辞められないよ。


 さて、次の質問が最後の物となる。それを告げるとブーイングが飛び交ったが、次回の開催を約束するとすぐに収まった。現金な奴らめ。

 それでは栄えある最後の質問は――


【次の配信は何作るつもりなの?】


「知りたい?」

「シリタイ!」

『オーロラちゃんが知りたいなら俺も知りたいなぁ』

『おにぎりパーティと予想』

「おっ、悪くない。けど違うなぁ」


 おにぎりパーティか。ふむ、悪くはないな。欠点は卵焼きパーティと同じ様に心を無にしながら作ることになりそうな点だな。

 このままクイズ形式にするのも悪くないが、そろそろ配信終了時間が近づいてきたので、さっさと言ってしまおう。


「正解はカレーライスだ!」

「カレー?レトルトのやつ?」

「違うぞ、オーロラ。今回はちゃんと作る」

「作れるの!?」

『そこまで驚くんか』


 オーロラが来てから食べたカレーは大体レトルトカレーだったから、作れないと思われなくても仕方が……ないのか?もしかしたらオーロラの頭の中ではカレー=レトルトの図式が出来上がっているのでは?


『確かに配信でカレー見たことないな』

「じゃが芋ゴロッゴロのカレーが食べたくなっちゃって……」

『安定の欲望のまま』

『ジョージのカレーはじゃが芋いれるのね』

「どんなカレーになるかは次の配信をお楽しみに!」

『流石にカレーに大葉は入れないよな?』


 さぁてどうでしょうかねぇ……!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る