第23話 ヒロ魔道具販売2号店の準備

「ヒロ様、この二人も最低魔道具師で、ヘクトに付けて奴隷落ちさせて下さい」

 ゼストの選別で、最初のヘクトに腰巾着のキロそれにヘクトの愛人ミリを追加し、3人を奴隷商に売る事に成った。

「ふざけるなゼスト!」「ふざけないでゼスト!」なんて言ってるがワインに拘束させた。

「ゼストは、第2ヒロ魔道具師工房の店長に成った、ゼストの選別に私は文句は無い! お前達は対貴族不敬罪法が適用されている!」


 ゼストの遺恨返しの思惑も有ったのだろうが、初老の親父一人では売値はたかが知れている、3人で金貨12枚に成れば良いが、とは僕の思惑だ。


 やって来た奴隷商で知った事、男は予想外に安い!

 ミリが金貨6枚、キロが金貨3枚と大銀貨5枚はまだ良い、初老のヘクトなんて金貨1枚と大銀貨5枚だよ、3人でたった金貨11枚、買い取り額安過ぎ! 売るけどね。


 僕も貴族になったので私設兵を数人は欲しい、奴隷を見回ったがいかついおっさんでは恐くて使えない、女兵士とも思ったが、ミヒロやワインの方が強くて遥かに美人、奴隷商の女戦闘奴隷は見劣りするうえ、購入は一人金貨10枚以上なので止めた。


「ヒロ・ダスト騎士爵様! 良い女戦闘奴隷を入荷出来ましたら、ご連絡にお伺いします」


 なんて、僕は確り奴隷商に覚えられた。


 ヒロ魔道具販売2号店に帰った。

 僕とゼストが降りて、ワインに店番して貰いミヒロを連れて来るようフランソワに頼んだ。


 販売員3人と、サブとレツに工房内に散乱してる素材の整頓と低品質魔道具を一ヶ所に纏めて置く事を命じていた。


 まずまず整頓出来た工房で、ゼストに奥技を指導する事にした。

 販売員3人に店内展示品の撤去を指示し、体よく工房を退出させた。



「ゼスト、得意な魔道具は会話魔道具か?」

「得意は魔道具コンロです」

「魔道具コンロの素材を順に並べてみろ」


 ゼストは、魔道具師として教えられた手順で素材を並べた。

 僕は素材の順序を並べ替え「ゼスト、この順序を覚えろ!」

「ヒロ様、この順序が奥義ですか?」


「覚えたなら、これに魔力を込めれば分かる」

 ゼストは僕が並べ替えた素材を5分ほど眺めていた。

 覚えた様で、目を閉じて魔力を流した。


 今までゼストが作った魔道具コンロより、一回り小さい魔道具コンロが出来上がった。


「自分で性能を確認してみろ!」

 魔力を流して性能確認したゼストが「ヒロ様! 奥技伝授有り難う御座います!!」と、感激の笑顔で言って来た。


 良いタイミングでフランソワがミヒロを連れて来た。

「ミヒロ、このクズ魔道具を素材にして、ヒロ魔道具師工房の魔道具並の魔道具に出来るか?」

 ミヒロは一つ手に取って眺めて、数個順に確認していた。


「ヒロ様、クズ魔道具を選別します」

 と言って、ミヒロはクズ魔道具を3個の山に分けた。


「この山は一個で高性能魔道具に成ります。

この山は2個で1個の高性能魔道具に成ります。

この山はゴミとして全く別の魔道具素材にして下さい」

「有り難う面倒な事頼んでゴメン」

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