第13話 2023.08 デクラスとしての『君たちはどう生きるか』

『君たちはどう生きるか』を観ました。


この映画は、現在地球で目覚めている人のためにデクラス(情報開示)として作られたのではないかと思いました。クリストファー・ノーラン監督の映画作品と同じですね。

なので、この新型コロナ騒動の内幕に気づいている方に観ていただいて、その方々の感想を聞いてみたいです。

眠っている方にとっては、この映画はハリウッドのセオリーを無視した、あまり整合性のないファンタジーに見えるでしょう。

しかし、この現実世界が幻であるとわかる人が観ると、この映画こそが真実の世界の原型を語っていると理解できるのではないでしょうか。

そういう「わかる」人々のために、非常に真摯に作られた映画だと思います。


背景が主に手書きで美しく描かれていて、作り手の繊細で誠実な仕事ぶりをすごいなと思いながら観ていました。

あの造形の繊細さは映画館でしか観ることができないでしょう。興味がある方はぜひ劇場へ足を運んでください。


以下総ネタバレです。



第二次世界大戦(大東亜戦争)下の空襲:

現在の三次元地球。表面の世界である日本の暗示。

新型コロナ騒動により、現在は第三次世界大戦の戦時下にある。

第三次世界大戦は対個人に仕掛けられた情報戦・殲滅戦であり、敵は私たちの肉体・精神を破壊し支配しようとしている。


地中世界とセントラルサン(月):

地中世界のデクラス。

現在の地球にも地中世界・文明が存在する。地中空洞説、アガルタ。

宇宙人アミでは、地中に文明がある星が表面にある星より多いと言われている。

地中のほうが気候が安定していて住みやすいとのこと。


作中では地獄ともあの世の世界とも暗示されているが、表面の世界よりは平和で、表面とは異なる秩序で運営されているように見える。


大おじの館=ポータル:

宇宙から飛来してきた構造物。パラレルワールドの各所にある。

空間を瞬間移動できる特異点。同じような機能を果たす構造物がいくつも存在するという。


世界の扉の回廊=パラレルワールドの分岐点:

私たちが常にパラレルワールドを移動している、その図式化。

私たちが思考するたびにパラレルワールドの分岐が発生する。その膨大な扉を開け続けて、私たちは今を生きている。

思考をつくるのが私だと知っている者だけが、自分の望む未来(今の集積)に移行することができる。


大おじが管理する世界(汚れのない石の世界)と、表面の世界:

表面の世界は暴力・競争、マテリアルへの欲望が支配している。

三次元・物質文明。精神が堕落したカリ・ユガの時代。

大おじの世界は清浄な汚れのない石で構成され、大おじに管理されている。

大おじは表面の世界にいる子孫・真人を跡継ぎにしようとしている。


表面の世界はやがて行き詰まり滅びる:

大おじの言葉。現在の三次元地球の未来の暗示。

近い将来(2040年頃でしょうか)五次元地球がスタートし、三次元地球は終焉を迎える。

三次元・物質文明がやがて滅びることを大おじは知っており、そのため真人に自分の世界を継がせようとしている。


「友達を作ります」:

真人は、三次元地球で仲間とともに五次元地球へ抜けていく。仲間の重要性の示唆。

三次元地球に生きる私たちは善と悪を内包している。真人が自分につけた傷は、真人の世界への拒絶であり、自らが内包する悪でもある。

真人はそれを自覚し、自分が大おじの清浄な世界を継ぐことはできないと大おじに告げる。


私たちは善と悪を内包し、自分の汚れを認めたうえで善をなす存在でなければならない。

そのために私たちは善と悪を内包する他者を友達として認め、協力して生きていくべきなのだろう。


産屋(拒絶する母親):

三次元地球で悪魔により呪われし子供と、その母親。

三次元地球では、母親の生を産む能力が言祝がれるものではなく、呪われるものとして存在している。

私たちは悪魔によって偽りの知識を与えられ、ある種の虐待を受けて育っている。

悪魔の奴隷として育てられていることを知らず、生きる価値を奴隷としての価値にすり替えられている。


アオサギ:

二元論的な概念に囚われない存在。敵であり友達でもある。陰陽のような、お互いを含んで調和する関係。


「火に焼かれるのに」「素敵じゃないか、真人の母親になるなんて」:

パラレルワールドの扉を開ける前の会話。

生まれる前に体験を決めてくる。

「火で焼かれる」苦しみはあくまでも現世的なもので、私たちはそういう体験をしに三次元地球へやってくる。

三次元地球の喜びも苦しみも、ここで味わうと決めた体験の結果にすぎない。



何だか外側のみの解説になりましたが、こんな感じに見えましたという感想を置いておきます。


作り手の皆様の、映画に対する真摯さ誠実さをひしひしと感じる作品でした。

映画に携わった皆様に心から敬意を表します。


話には関係ないのですが、真人がインコに捕らえられて、隣で刃物を削っていたインコがキラッ☆と刃物を光らせる、あのシーンがめちゃくちゃ好きです。

あのキラッ☆がかわいくて笑えるのですが、あのときインコが真人を食べようとしているんですよね……

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