祠壊し文学考察2 祠の破壊方法と理由
前回は祠壊し文学企画内で壊された祠の数や死者数などについて触れました。次は祠がどうやって壊されたのかについてです。主催者が読み取った限りで大まかに項目を立て、集計した結果がこちらになります。記載なしの項目については、作品内で言及されていないものです。
何らかの打撃 ――――――――52%(41作品)
爆破や焼失、車での衝突 ―――14%(11作品)
朽ちて崩壊 ―――――――――6%(5作品)
その他 ―――――――――――9%(7作品)
記載なし ――――――――――19%(15作品)
こうやってみると、明らかに打撃で祠は壊されています。打撃を加えるものは様々で、金属バットやバール、スコップに素手などのバリエーションがありました。次点で「爆破や焼失、車での衝突」と派手に壊される話のパターンです。意外と「朽ちて崩壊」が少なく、主催者は勝手にこれがもう少し多いかと思っていました。その他に関していくつか取り上げると「踏みつぶす」「食べた」などがありました。
祠の壊し方については、多くが殴って壊すものでした。破壊がメインの企画ですので、やっぱり派手に壊したいですよね。金属バットでガンガンとかバールでごりごり、そういうほうが罰当たり感も強いです。
次に、何故祠は壊されなければならなかったのかの話です。こちらも主催者が読み取った限りで大まかに項目を立て、集計しました。
うっかりしていた ――――――19%(15作品)
いたずら目的 ――――――――13%(10作品)
怪異が意図した ―――――――13%(10作品)
復讐などのため ―――――――10%(8作品)
呪われたいため ―――――――8%(6作品)
第三者に依頼された ―――――6%(5作品)
建替、開発のため ――――――5%(4作品)
その他 ―――――――――――11%(9作品)
記載なし ――――――――――15%(12作品)
「うっかりしていた」が一番多いですね。うっかり転んだ拍子に手をついてしまった、投げた石が当たってしまったなどです。次は「いたずら目的」と「怪異が意図した」が同率2位です。いたずら目的に関しては肝試しや噂を確かめるためにわざと壊しに来たもの、怪異が意図したというのは封じられていた邪念が外部の人間を操作して祠を壊させるというものです。
「復讐などのため」は、呪いや生贄等で身内を亡くしたものが祠を壊そうとするストーリーです。「呪われたいため」は自殺や身内に不幸を授けたいからという理由で、「第三者に依頼された」では金銭などを受け取って祠を壊す仕事をする主人公が書かれます。「建替、開発のため」は言わずもがな、でしょう。
その他、面白い理由としては「武器にするため」「生えてくる祠を駆除するため」などがありました。意外と突拍子のない理由というものが少なかった印象です。
とくにストーリーにしやすかったのは「怪異が意図した」「復讐のため」あたりでしょうか。負の怨念が漂う作品はそれだけで魅力的でした。思いのほか多かったのは「呪われたいため」で、これも作品全体を暗くさせるいい理由だと思いました。このように祠を壊す理由は様々でしたが、特に理由もなく壊すようなことはあまりなく背景がきちんと書き込まれたものが多い印象でした。
次は祠壊しに登場するキャラクターについて考察していきます。
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