第9話

どうしてこんな関係になったのか、今となればあまり思い出すことが出来ない。



ただ自然に。



嶺亜とあたしは、お互いの足りない部分を埋め合うようにピッタリと収まった。



…っていうと聞こえがいいけど。



薄く口を開くと待ってましたと言わんばかりに差し込まれる舌。



どんどん深くなる彼からの甘いキスを受け入れていると、突如ベットの下に放り出されていたスマホが大きな音を鳴らす。



「……ちょっ、れい、あっ」



なり続ける着信音。



だけど、嶺亜のキスも止まらない。

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