第6話

「てか夢なんだしそんなヤツらあんたの想像でしょ?」


「んー…でももしかしたら、実在してる奴らかもしんねえじゃん。……ヒロに言ってどっかの関係者じゃねぇか探してもらお」


「ちょ…!?ヒロちゃん巻き込むのやめてよね!! 」




そこで唐突に登場した名前は、


あたしの唯一無二の親友である佐伯真紘……ヒロちゃんだった。




「なんで?お前は許すの?そいつらのコト」


「…え、えぇ…?」



許すも何も……。


だいたいあくまでもそれは夢であって実際あたしは無事だし、そんなことのためにヒロちゃんの絶対記憶の力を貸してもらうなんて馬鹿げてる。




「俺はたとえ夢でも耐えらんねぇんだけど。誰が俺のモン勝手に触ってくれてる訳?」




あたしの両頬を大きな手で包み込んだ嶺亜が、そのまま額にちゅ、と小さなリップ音を立てた。



途端に顔が爆発したみたいに熱が籠る。

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