第18話 キャラバン

「やったよ、ガキ共、コロ虫達~~!!」

コロ婆がはしゃいでいる。


「ゴロロロロロロロ……」

何と!ドラゴンが起き上がった!!

「またくるか!?」

智紀達は身構えた。

「ゴアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

ドラゴンが大量の銀を吐いた。


「これが苦しくて襲ってきたのね」

光が言った。

光はドラゴンを白魔法で癒した。


ドラゴンは翼を広げ、飛び立っていった。


「これは……大儲けだよ~!!」

コロ婆が智紀達を抱きしめて喜んだ。

智紀達もおおいに喜んだ。



「分け前はこれくらいだよ」

報酬の銀を智紀達は受け取った。受け取ったが…

「こんだけぇ~~~~~~~~~~?」

蘭ががっかりしたように言った。

「これくらいあれば、ホドの検問料くらいなるわ」

コロ婆がぴしゃりといった。

「ドラゴンいっぱい持ってたでしょ…がめつい婆さん…」

史郎が言うと、

「なにかいったかい?」

コロ婆が凄んだ。

「……いや、なんでもないよ…」

史郎が口ごもった。



「ガキ共、達者でな~~~~~~!!」

こうしてコロ婆とコロ虫に見送られ、銀を手に入れた智紀達は、イェソド山脈を後にした。


イェソド山脈から出た麓に、両替商とキャラバンがいた。

鉱山で採れた銀を待ってたってわけだ。

両替商に銀を換金してもらう智紀達。

「一番小さい銀貨がカルクス、大きいのはシックル、お札はマナだよ」

チビノアが教えてくれた。


キャラバンの中年のいかつい隊長、ワイバーンが、

「私たちは、ホド検問所を通り、ネツァク神殿に巡礼を行う為に旅している」と話した。


「僕たちをそこまで道案内して欲しい」チビノアが言った。


キャラバンたちは智紀達にラクチョボを提供した。

ラクダに鳥の羽が生えた不思議な生き物だ。


「これがあれば、移動が楽になるよ」

チビノアは言った。


智紀達は、ラクチョボに乗り、ホド検問所を目指した。

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