episode20 卒業

今日でこの中学とも卒業だ。

桜の花びらが舞う。


色んな思い出があった。

悠介との思い出もたくさんあった。


そんなの無かったかのように

いまは悠介がいない。

心のどこかに悠介との

思い出がたくさんある。

忘れられない。

悠介は俺の全てだった。


同じ気持ちだった。


「りーんたろっ!」


「隼人なんだよ!おもてえよ!」


「高校も一緒なんてやっぱ俺ら運命?」


高校。

悠介は電車で2時間の

高校に入学だ。


俺は、


この街に残ったまま。


悠介の気持ちを知る余地もないまま。

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