episode17 進路

「俺、南高にいく」

「あの高校まで一緒じゃないの?!」

凛太郎か叫ぶ。


母さんの両親のところに

ここに通って

東京の高校に通う。


「なんでだよ!約束したじゃん!」


「母さんが決めたんだ」


そのとき、カーテンで

俺たちが覆われた。


2度目のキス。


俺は呆然とした。

「好きだよ。凛太郎」


その一言になにも

言えなかった。


ただキスをされただけで

こんなにも胸が踊るなんて。


悠介が好きだ。


俺の方からキスをした。

柔らかった。



この出来事を俺は忘れない。

学ランの袖をつかんで。


「はあ…」


「俺も悠介が好きだ!

子供の頃から!」


「凛太郎…」


ただ。


その瞬間が


時が止まればいいのに。


ずっとそんなことを


考えていた。


こんなにも幸せなことが


ずっと続けばいいと


ずっと思っていたんだ。


隼人が来た、

「なーにしてんの」


カーテンをめくって来た。

「2人とも顔真っ赤だけど」


「関係ないだろっ!」

凛太郎が叫んだ。

「はいはーい」

隼人が席に着く。


等々、言って閉まった。


両思い。


それをわかった時点で、

胸が苦しかった。


やっと言えた!


悠介の後ろ姿を見ているだけで

わくわくしていた。

好きな人に好きって言えた。

こんなに幸せなことが

あるんだろうか。


嬉しい。

悠介が俺のものだ。

悠介はどうおもってるんだけろうか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る