寝坊

 先日の話であるが、昼休憩の時間に私は寝過ごして数分ではあるが仕事時間を過ぎてしまった。ただ、我が社はかなり適当なところなので、誰にもバレる事なく普通に午後の仕事に出る事が出来てしまった。勿論会社から出発したので普通はわかるはずだったが。


 そしてそのまま夕方会社に戻ってきても誰も何も言及されることも無く、むしろ誰も気付いていない。思わず笑いそうになったがここは堪えた。まぁ元々適当な会社だし、おそらく社長にいたっては日々の社員の日報すら確認していない。


 なんたって今日は何をしてたんだ? と夕方に平気でこっちに聞いてくるような人だからね。何のために毎日日報を出しているのだろうか? ゴルフと犬三昧の典型的な二世の素敵な社長である。


 そして、その奥さんもこれまた凄い人で、お客さんからの電話注文があると相場関係なしで値段を勝手に下げてくる。今までは同業者の中でも一番高かった相場が気がついたらこのご時世にも関わらず一番安くなった。さらに最悪なのが、社員の予定も聞かずに勝手に予定を組むのでこちらとしては間に合わない、お客さんからはクレームがくるといった大迷惑な存在である。


 なぜ、態々無駄に安くしたり、時間を決めるのか理由を聞くとどうやらお客さんが可哀想だからだそうな。可哀想とは何がだろう? お金を払わなければならないのが可哀想なのだろうか? ちなみに何度言っても直る気配はない。まさに究極のおバカさんである。それでも独占企業なので経営は余裕なのだ。勿論、会社はウハウハだが、私達への還元は言及しないでもらいたい。


 あぁ、早く定年退職したいものだ。まだ30年くらいはかかりそうだが。先は長いなぁ。

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