登場人物【ナ行】

第7話

【ナ行】


☆中島すばる

 葉織の先輩。広尾女子大きっての才女。国立難関校の大学院に進学が決まっているカレンダーガール。


☆名草ゲンゴロウ

 元暦人御師。足利の山奥、名草の里に住む釣り竿職人。乙女と桜の祖父。


☆夏見粟斗(なつみあわと)

 千葉県の船橋御厨の暦人。東条御厨も兼務している。山崎、八雲とは旧知の仲で、暦人御師としての腕前は山崎と互角である。時巫女をも手玉に取る突飛な行動力が持ち味で、知性よりも行動力を重んじるタイプ。いつもはのらりくらりとしながら、何事にも関心など示さず大人しくしていて自分を出さない。他人にはかげながら世話をするが、自分のことはあまり興味が無くずぼらである。

 時空郵政の嘱託職員の祖父と、蚕農家から嫁いだ祖母、美術商の父母の間で幼少期を送る。祖父母の家に入り浸り、本家筋の親戚がいる船橋御厨で大きな託宣を解決するという出来事があり、空席だった暦人御師の役目を引き継ぐ。……が、本家の長子が育つと何の迷いも無く、その身内に数年で御師の役目は返上している。もともと野心や欲が無いためだ。「お里が知れるなどと言われないように生きろ」と強く祖父母に望まれたためである。

 愛車は国産のパッソ、その後中古のカプチーノに乗り換える。山野散策と渓流釣りが好きで、釣れなくても岩場で寝そべって全てを忘れて静かに過ごすのが楽しみな性格である。

山崎同様、自然写真もやるが、神社の祭りなど、伝統文化の写真などで受賞した経歴がある。機材志向の山崎とは異なり、重たいのを避けて、小型のレンズ交換カメラを持ち歩いている。楽器もギターなどを少し弾けるが、さすがにプロのピアニストのお嫁様の手前、あまり披露はしたがらない。どちらも控えめに自分だけで楽しんでいるようだ。

 出版リサーチ会社を船橋ヘルスセンター跡地の一角に開いていたが、サードシーズンでは、もと多岐邸の横浜桜ヶ丘に転居して、妻に比べれば世間並みの収入で生活している。格差婚夫婦で、お嫁様が莫大なお金を稼いでくるためである。だがあまりそういったことを気にするタイプでもなく、生活と身の上はあるがまま受け入れている。



 初出は1stの『Ep.-7ガーベラが包むピアニストのまごころ』のラストシーン。

 若いときに角川文吾に世話になった義理があるため、その親族である栄華の役務知識習得には意欲的に協力している(1stの『ep-9 山里のキーノート-ミヤマオダマキと瑠璃イワナ』2018年11月頃)。

 普段は著述家、ルポライター。とりわけ自然環境やアウトドアの記事を書いて生計を立てている。しかし彼も山崎と同じ考え方で、なりわい、本業は暦人御師と思っている。優しい中にも、嫌みも無く、気心の知れた仲間たちには遠慮の無いままはっきりとものを言うその姿、角川文吾譲りの性格である。彼のそんな部分に山崎や栄華は一種のあこがれを持っている。


 セカンドシーズンでは中心的な役割と主人公栄華のお助け役をして大活躍である。その後半から船橋御厨を本来の親戚に譲ったたため、多岐ご老体に頼まれて栄華とともに新設された桜ヶ丘御師を務めている。



 サードシーズンでは若き暦人、持彦と富久のよきアドバイザーとして活躍している。また夏見が時守の里の里長に任命されたことにより、師匠の文吾と同等の地位を阿射賀と飯倉出身では無い暦人御師が初めて担うことになった。

①栃木県多野市②二・五流私立大学文学部③渓流釣り・ハイキング④託宣解読⑤文筆家・ライター⑥元船橋御厨御師・桜ヶ丘御師


☆夏見糸(なつみいと)

足利近郊多野市に住む夏見卜占家なつみぼくせんけの当主。「暦人三卜占家こよみびとさんぼくせんけ」の一翼を担い、弓の名手にして占いや呪いの腕も超一流。夏見一門の中でも、ひときわ恐れられた存在。山村愛珠、書泉百とよくつるんでいる。一族の中では粟斗、栄華の良き理解者でもある。


☆夏見意冨吏(なつみおおり)

船橋夏見家の長子。粟斗から戻された船橋御厨のタイムゲームを守っている。

①千葉県船橋市②慶成大学経済学部③アニメ④桂花のお神酒が作れる⑤水族館スタッフ⑥船橋御厨御師


☆夏見華織(なつみかおり)

粟斗と栄華の未来の長女。年子で次女のしっかり者の斗萌と比べると脳天気で大ぼけが目立つ。可愛い女性らしいAラインの整ったハーフ丈のエンジ色したワンピースに、ニットのボレロと、娘ゆえ母親の上品なファッションセンスは受け継いでいる。白いツバ付きバケットハットを被って、ランチバスケットを両手で前にぶら下げる可愛い森ガールファッションに身を包む。

①神奈川県横浜市②関東音楽大学音楽学科ピアノ専攻③音楽鑑賞④ピアノ演奏⑤大学生⑥暦人


☆夏見鏡甫(なつみかがみのすけ)

多野の夏見東家当主。もとは刀鍛冶の家系であり、卜占家同様、刀鍛冶、銅鏡鋳物を作る錬金術亜空間鍛治団である刻時鍛人(こくじかぬち)と繋がりを持つ。鏡を使った魔法を司る系譜。多野にある三家の大本家、西家(卜占家)と並ぶ家系。亜空間書庫の鏡もこの家の鏡を貸し出している。卜占式盤を常に携帯して時空移動を出来る暦人。ただし多野の夏見家は全て御師では無い。星司郎が祖父、星住郎が父、銅丸は兄である。銅丸の孫が粟斗になる。


☆夏見斗萌(なつみとも)

粟斗と栄華の未来の次女。年子の姉よりもしっかり者。長女の華織に比べるとアクティブで体験型の自然児である。

①神奈川県横浜市②丘の上女子大文学部英米文学科③史跡巡り・草花散策④アミュレット製作⑤学生⑥暦人

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