第21話合戦前の一時
「昌景、手繋ごう!」
「何でお前なんかとっ。」
「いいじゃん。いいじゃん。」
夏希は、昌景の手を引っ張って、無理矢理、手を繋いだ。
「赤備えの猛将が、女の子と手繋いでるー!」
「うるさいっ!それにお前のどこが女だ!」
「昌景、男色?」
「俺は、いったって普通だ!」
昌景は、照れている。
昌景と夏希は、市や祭りで盛り上がっている城下を散策している。
「あっお団子だ!」
「食べるか?」
「うん!」
「よし!おごってやる。」
「やったー!」
「旨いか?」
「うん!」
「どおりで、重たいはずだ。」
「うるさいなぁ。あっ昌景、正室とか側室いるの?」
「幸か不幸かいねーよ。」
「幸の方だよ。私と出会うため。」
「はいはい。どこまで本気なのか。」
一人の怪しい男が夏希に近づいてくる。
「危ない!夏希!」
昌景は、すかさず刀を振りかざしその男の首を跳ねる。
「長野の間者だな。武田守護神のお前を狙って。」
「謙信の言うとおりだ。敵が私の首を狙ってるって。私、死んだら後悔する。私、昌景のこと。」
「俺が死なせやしねーよ。」
「そうね。私は、昌景の右腕。箕輪城、ぶっ潰してやる!」
「その意気だ。」
「おっす!」
「お館様に報告しよう。」
「待って!団子!」
「お前はっ。」
躑躅が崎館。
信玄が耳を澄まして聞いている。
「うむ。昌景、大義であった。夏希殿、大丈夫かね?」
「ありがとうございます。」
「大丈夫っす!箕輪城を必ず、落としてやる。」
「それは、頼もしい。我が武田守護神はこうでなくては。」
「もちよ!信玄!」
「明日、高坂、馬場、昌豊、昌景、勘助、
「承知!」
「分かったわ!」
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