第17話上杉謙信、武田信玄一騎打ち

「上杉謙信様。信玄めが、川中島へ向かっております。」

「またか。こりんな。朝信(斉藤朝信)。毘沙門天、上杉謙信が迎え討とう。」


「ドラミ。夏希を頼んだぞ。」

「うんって言ってるー。昌景。」


「上杉謙信様。山県隊が攻めて来ました!」

「行くぞ。」

「承知しました!」


「来たぞ!夏希!」

昌景は、槍を取って戦う。勇猛果敢振りだ。ドラミが夏希に矢や敵の槍が当たらないように果敢に馬裁きをする。


「上杉謙信様!背後から、武田軍の本隊が!」

「何?」

上杉軍は総崩れとなったが、毘沙門天の化身、上杉謙信がたった一人で敵中を突破し、信玄と一騎打ちする。すかさず、信玄は、軍配をかざし、上杉謙信の刀を迎え討つ。上杉謙信は疾風の如く去って行った。

「恐ろしい男よ。たった一人で敵中に来るとは。」

武田信玄は上杉謙信という男を知る。  

「全軍、撤退せよ。今回は、勝利ぞ。」

「全軍、撤退だー!」

「オオオーーー!」


「どうやら、勝ったみたいね。昌景。」

「そうだな。撤退だ。夏希。」

「!?」

「夏希ーーー!」

夏希は上杉の忍びによってさらわれてしまった。ドラミが後を追いかける。昌景は、許可なく敵の領地に行く訳にはいかない。直ぐさま、本陣と合流した。


「お館様!夏希殿が上杉によってさらわれました!助けに行っても。」

「落ち着け。昌景。夏希殿は、武田守護神。すぐ帰ってくる。」

「っ。」


武田信玄は、悟っているのか、落ち着いている。

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