第6話
タワーマンションの最上階って想像以上にスゴい!
美咲の紹介で招待された奈央は、窓外の景色に圧倒された。
出されたお菓子はフランス製、ティーカップはドイツ製、
ソファーとテーブルはイタリア製だ。
でも一番魅力的なのは『お受験の達人』こと上条詩織だった。
三人の母親とは思えないほど美しい。
「子供の成長って速いわ。来年は次男も小学生よ」
「それで長女さんが幼稚園お受験ですよね?」
「そう、入れ替わりね。必ず合格させるわ」
「私の息子もお受験です。いろいろ教えて下さい」
「もちろんよ。三人目だもの。ノウハウは任せて」
にっこり微笑む詩織は、自信に満ち溢れている。
「奈央さんは、どっちの幼稚園に入れたいの?」
「どっち?」
「お受験幼稚園? 付属幼稚園?」
「え~……」
名門幼稚園は二種類ある。
名門私立小学校合格を目指す『お受験幼稚園』と、
高校や大学まで内部進学できる『付属幼稚園』だ。
陽介は『付属幼稚園』から別の大学に進んだ。
義兄夫婦の息子は『お受験幼稚園』を選んだ。
「まだ決めてないの?」
「子供にはどちらがいいでしょう?」
そんなことすら知らないの? と思われても仕方ない。
本当に知らないんだから。
すると詩織は二つのメリットとデメリットを詳しく説明してくれた。
専門書やネットより理解できる。
あぁ、この人に付いて行こう!
出会って30分で、奈央は詩織に心酔した。
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