第54話 三回もシちゃった

 男女で二人きりという空間。なにもないワケがなかった。

 お茶を飲み干すと、倉片さんの方から迫ってきた。その視線が明らかに俺の股間に落ちていた。

 わずかながら期待していたので“偉大なる不動明王アンチマテリアルライフル”と化していたが。



「…………っ」



 倉片さんの小顔が俺の股の中に。

 俺はこの世のものとは思えないような愛欲に溺れていく。


 ・

 ・

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 記憶が飛んだ。

 恐らく無我夢中むがむちゅうになっていたからだろうな。気づけばシャワーを浴びていたし、日も沈んでいた。


 あれから何時間経った……?


 ハッキリと憶えていない。

 ただひたすらに倉片さんとヤってたような記憶しかない。


 そんな彼女はキッチンで夕食を作っていた。

 良い匂いが漂っていた。



 シャワーを浴び終え、浴室を出る。

 すぐにキッチンなので倉片さんの後ろ姿が――。



「あ、キョウくん。もうすぐご飯できるよ~」

「お、おう」



 その、なんだろう。倉片さん……『裸エプロン』じゃないか!!


 まさかの格好に俺は一気に本日二回目の“偉大なる不動明王アンチマテリアルライフル”を発動。


 ギチギチのバキバキになり、0.01秒で理性が崩壊。


 倉片さんの背後から襲っていた。



「……キョ、キョウくん!? ダ……ダメだって」



 台所シンクに両手をつき、腰を低くする倉片さん。……やっべ、めちゃくちゃ色っぽい。


「こんな姿で俺を誘惑しておいてダメ? 倉片さん、二回戦目を期待していたんだよな……?」

「…………う、うぅ」


 ハッキリと言わないものの、倉片さんは耳まで真っ赤にしていた。


 もうどうなってもいいッ!


 孕ませることなったとしても、俺は責任を取るッ!



 ◆



 飯を食う時間が遅くなってしまった。

 さすがに動きすぎて空腹だ。


「倉片さんの作る料理も美味いよ」

「簡単な定食もどきだけどね~」


 ごはんに味噌汁、焼き魚に焼き卵と朝食っぽいメニューだが、倉片さんが愛情をこめて作ってくれたので美味すぎた。



「ふぅ、美味かった」

「うん。今夜はどうする?」


「うーん、三回戦目?」

「ええっ! また!? もう無理だってばっ」



 さすがに倉片さんも(主に体の)悲鳴を上げていた。という俺も、ここ連日でハッスルしているので――なかなかに筋肉痛だ。


 と、いいつつも俺は倉片さんを押し倒していた。



「……いいだろ?」

「ごめん……生理が」

「うそつけ」


「……う」



 結局、三回戦目もシてしまった。


 ・

 ・

 ・


 明日は『デート』することにた。

 そういえば、恋人同士になってからまともに遊んだことがない。ほとんど愛し合っていただけ。

 さすがにそれも、どうかと思ったので都内ではなく、たまには県外遠征を提案した。


 幸い、金は少し余裕ある。


 日帰り旅行的な感じでデートすることになった。

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