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「あの、お名前伺ってもいいですか?」


「申し遅れました。杉野 慎吾と申します」


30代前半ぐらいだろうか。


スーツもキチッと着ていて、髪も綺麗にセットされてる。


「木下 鈴です。よろしくお願いします」


「こちらこそ。お願いします」


それ以上特に会話もなく、四條さんの家についた。


うん。やっぱりタワーマンションだった。


周りもタワーマンションだったり、塀付きの戸建物てだったり。


いかにもお金持ちが住んでるって感じ。


杉野さんがドアを開けたくれた時、


「鈴さん。今日は2人分作ってて欲しいと伝言預かってます」


と言われた。


2人分?


彼女か誰かかな?


でも、彼女いるのに私が家に行っていいのかな?


「わかりました。ありがとうございます」


お礼を言い、車をおりた。


エントランスに入ると、コンシェルジュさんがいた。


四條さんの家は、最上階だった。


最上階は、四條さんの家のみだった。


「お、おじゃますます」


私は昨日預かった合鍵で、ドアを開けた。


玄関広っ!


部屋も何部屋あるの?


玄関から見える扉だけで、6つもある。


私は置いてあったスリッパに履き替え、突き当たりの部屋に行った。

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