第5話 『シンデレラの相続人』
主人公サイド
・孤児院で育った女主人公、ある日、大金と引き換えに貴族を名乗る謎の男に引き取られる。
・男のねぐらに連れてかれた主人公、その場で左肩を露出させられ、焼きごてで酷い火傷を負わせられる。
・不条理な痛みと恐怖と混乱でパニックになる主人公に、男はさる伯爵家長男の養女になること、亡き伯爵家の相続人として不自然でないよう貴婦人としての教養と立ち振る舞いを1年で覚えるよう命じる。
さる伯爵家サイド
・さる名門伯爵が、自身の死の間際に伯爵家の莫大な遺産を「15年前に生き別れた愛人との娘に相続させる」旨の遺言を残す。
・伯爵には嫡出の息子と娘が1人ずついるが、それらには爵位と家督を継がさないと宣言。そこで仲の悪い伯爵の息子と娘は各々で愛人の娘を探すことに。
・しかしその愛人の娘、15年前に愛人と共に遠方の療養地に向かう道中で野党に遭い、乗っていた馬車ごと火をつけられる。後日憲兵が調べたところでは護衛と思しき人間を含めた複数の焼死体が確認されたものの、一部は沼に捨てられているなど損傷が激しくどれが誰かの特定まではできず(でも愛人の子の生存率は絶望的)。
・それでも諦めきれない老伯爵。愛人の娘の身体的特徴は「紅い髪、蒼い瞳、白い肌に左肩には火傷の痕(幼少期に嫡出の娘に暖炉に突き飛ばされてできた怪我)」だと言い残す。
・老伯爵の遺言に添いつつ、彼女はこの世にいないと考えている伯爵家の息子、配下の男爵に愛人の娘と同じ身体的特徴を持った、18歳前後の女を探すよう命令。男爵の男は田舎の孤児院を駆けずり回り、ようやく主人公に出会う。
・男に言われた通り、1年でどうにかこうにか貴婦人の嗜みを身につけた主人公は伯爵家長男と対面する。長男は主人公が全くの赤の他人であることを悟りながらも出迎える。長男は主人公を介して伯爵家の爵位と資産を手に入れることしか考えていない。
・先を越された伯爵家長女(長女の方は真面目に愛人の娘を探していた)、烈火の如く怒り、長男には伯爵家の資産を継がせないと宣言。愛人の娘(表向き)発見の裏には何かカラクリがあるに違いないと睨み、主人公をつけ狙う。
・伯爵家の相続人ということで社交界にも顔を出させられる主人公。当然ながらめっちゃ奇異の目にさらされる。
・真実が露見すれば殺されるかもしれない。だが嘘をつき続けるにも限界がある。さあどうする? 主人公。
…………みたいな話です(長っ)。シンデレラ要素あんまないですね。原作のシンデレラもなかなかにダークなので許してください(何を)。
なんでお蔵入りになったかというと、誰と恋愛というか、組ませるか悩みまして。
伯爵家長男長女と愛人の娘は10歳以上違うので、主人公とも同じくらいの年の差なんですね。そして表向き異母兄弟なので、伯爵家長男とは組めない。長男としても卑しい庶民の出とは薄々感じているので、手を出す気もないわけです。
そうなりゃ男爵の男かなと思ったんですが、いや自分に一生治らない火傷をつけやがった最低最悪凶悪人非人に恋する要素なんてひとつもないだろと。トラウマしかねーですよ。あとでどれだけ優しくされても金積まれても無理だよと。
…………という感じで、頓挫しております。童話になぞらえたお話、好きなのですけどね。
書きたい設定はあるんだけど結末までのストーリーが思い浮かばないので息抜きがてらあらすじ的なのを載せていきます イオリ @7rinsho6
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