第22話 あの日

現在は10月14日の午後22時30分、中間テストの前日だ。


さっきまでは、龍希と木滝さん、そして間宮さんとでテスト勉強をしていた。


木滝さんの方は割と覚えるのが早かったりしていたため、この調子で行けば平均点より少し上の点数は取れるかもしれない。

......間宮さんは......まぁ、頑張ってもらうしかない。


もう少しテスト勉強をしてもいいと思うが、いつもはノー勉だし、めんどくさいという理由が勝ったので、少し早いが寝ることにした。


......その選択は、きっと━━━━━━





俺は両親と少し離れた場所で、開店したばかりの近所の大型ショッピングモールの道を歩いていた。


中学一年になってくると、少し親と並んで歩くのも恥ずかしく思えるからだ。


そんな俺の様子を見て、父親は━━━━━━


「なんだよ海斗、反抗期か~? 父さん悲しいぞぉ?」


「うっせ、そんな変な喋り方しなくていいだろ」


俺は冷たくそう言うが、内心ではそこまで親を嫌っていたりはしてない。してたらこんなところには来ないだろう。


多分、この気持ちは母親も、父親も分かっているのだろう。素直になれない俺を見て二人とも笑っている。


正直、笑われてるとなると少しはイラッとするが、そんなやり取りはずっと変わらないと思っていた。


━━━━━━思っていた━━━━━━━


一瞬だった。


俺は親の少し後ろを歩いていた。


帰り道、俺が横断歩道を渡ろうとすると━━━━━━━


前にいる両親が、視界から外れた。


その代わりに、赤い車が速度が速かったのか、一瞬だけ視界に入った。そして、止まった。


右に視界を動かす。


そこには、ぐったりと血を流しながら倒れている両親が......


赤い車からは、俺の両親と歳はあまり変わらないであろう夫婦と思われる2人が降りて必死にどこかに電話をしている。


呆然と立ち尽くす俺。


その事に気づいたのか、夫婦が俺に目線を━━━━━━━



「━━━━━━はっ!!!?」


俺は目を覚ました。


体が熱い。


呼吸が乱れてる。


悪夢を見た俺は、その後どのようにしてまた寝たのか、悪夢にうなされて起きた後は何をしたのか......覚えていない。

覚えているのは、起きた時の時間が午前3時26分だったことだけだった。






お知らせ

しばらくの間更新しません。

理由は序盤についての訂正と、時系列がちょっとねじ曲がっているためです。

そして、11月1日に一度この小説を非公開にさせて頂きます。

ご迷惑おかけしますが、ご理解頂けると助かります。



追記:近況ノートで更新した通り、ここは非公開にせず、一応ここでの更新は完結とさせていただきます。

書き直したやつは、コレクションやら検索やらだ出てくると思いますので、ご理解頂けると助かります。

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【旧】ピアノの音色は恋を呼ぶ ばろんさん @Baron-san

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