第二話 おひるの休憩時間

第6話

「昨日は夢みたいだった。友達が4人もできたの。しかも今日から、お弁当、一緒に食べよう!って話になったのよ。

今までみんなには無視されていた私が、信じられないよ。

梓のおかげ。本当にありがとう。」



「まだまだ、これからよ。いろんな行事があるし、楽しもうよ。学校生活。」



2人は朝の電車に揺られながら、そんな会話をしていた。



「昨日の夜からSNSのグループチャットで会話してるんだけどね、みんなおもしろくて、楽しい子たちなの。」


「おもしろそうな子たちだったよね。」


「うん、でもさ、返事返すのが忙しくて大変なのよ。昨日は佐原くんからも連絡来てたし。」


「佐原くん?誰?」


「隣の席の男の子なの。昨日連絡先交換しようって言われて...。」


「え、すごいじゃん。それ。」


「なんていうか...結構カッコイイんだよね...。」



梓はそれを聞いて更に嬉しくなる。

友達が作れたらそれでよし、と思っていたのに

恋までうまくいくかも、という状況に

内心ガッツポーズしていた。




「佐原くんか。気になるから私も、今日余裕があったら見に行っちゃお!」


「うん!来て来て!梓がクラスにいなくて心細いよ。」


「かー!!甘えないの!もー!」




乗り換えの駅が来て、2人は降車した。



更に地下鉄で20分。

登校には時間かかる。

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