今カレと元カレから逃げ出したい

第28話

「梓、どっちのがいーんだよ?」


「ふふ。梓ちゃん、勿論僕だよね?」


「口なんて抑えてねぇで答えろよ」


「っ、梓ちゃん締め付け過ぎだよ……可愛なぁもう」



ーー早く終わって欲しい。


目隠しをされ真っ暗な視界の中、2人に囲まれ身体を暴かれている。

柊くんの言葉から今私の中に入ってるのが柊くんだというのが分かったけどそんなの意味などない。


あの日、2人に捕らえられた時からずっと2人から抱かれ続けている。

どちらが入っているのか分からないと酷く抱かれたり、どっちがいいのか答えないといけなかったりと酷で。


嫌だと訴えても抱かれてしまう。


私の体調によっては手加減してくれるけど、あの日からずっと毎日抱かれている。



「ふっ、あっ、や、」


視界が遮られると感覚が鋭くなるのか2人から与えられる刺激に過敏に反応してしまうのが悔しかった。



「早く代われ」


「さっきまでっ、梓ちゃんの中にいたでしょー。漸く僕の番なんだから堪能させてよ」


「……はぁ。梓のせいだからな? お前がちゃんと俺だけを愛さなかったから」


「っ痛」


柊くんに腰を打ち付けられながら必死に耐えていると、首筋に突然走った痛みに声をもらす。

不機嫌そうな声音で真斗くんが言ったかと思えばどうやら首筋を強く噛んできたらしい。

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