第16話
ただでさえ累先輩に慣らされた身体だというのに、刺激を与えられたら身体が反応するのは当然で。
慌てて口を手で塞いだけど、漏れてしまった声は間近にいる累先輩に聞こえてしまった。
「ふふ。可愛い。どうしよう、美羽ちゃんが可愛過ぎて食べちゃいたい」
「やっ、本当に噛まないで下さいっ!」
累先輩が悶えたような仕草をしたかと思えば、肩に噛み付いてきた。
凄く痛い訳では無いけど、普通に痛い。
累先輩の顔を引き離そうと必死になるけど、中々離れようとしてくれないので諦めるしかなさそう。
「美羽ちゃん好き。大好き」
「……、」
ポツリと漏らす累先輩は多分無意識に言っているようで。
改めて累先輩が私を解放する気は一切ないな、と実感してしまった。
ぎゅうっと抱き締められたまま、暫く時間を過ごしていると寝息が聞こえてきた。
「累先輩…?」
え、まさか。寝ちゃったの?
累先輩を見上げると瞼が伏せられていて。微かに寝息を立てていた。
唖然としてしまうけど、累先輩の目の下の隈を見つけて納得した。
どうやら余裕そうに見えて多少は無理しているらしい。
珍しく隈を付けた累先輩の頬をそっと撫でる。
溺愛され過ぎて困っています【Ⅱ】 るい @korohana
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