幸せな時間
第15話
「美羽ちゃん」
さらりと、頭を撫でられ甘い声音で名前を呼ばれる。
微睡みから目を覚ますと、目の前には見目麗しい累先輩が愛おしいとばかりに目を細めて私を見下ろしていた。
朝日の光浴びてか累先輩がキラキラ光って見える。
何度見ても見蕩れてしまう。ぼぅと累先輩を見上げたままでいると、累先輩がフッフと小さく笑った。
「可愛い顔して……また襲われたいのかな?」
「っ!!?」
するりと何も身につけていない素肌を撫でられ、ゾクリと甘い痺れが走り慌てた。
身体をなんとかシーツで隠されているとはいえ、裸のままなんだった。
「美羽ちゃん、おはよう」
「っ、おは、ようございます……」
ハッキリと目が覚めた。
シーツで口元を隠しながら挨拶返すと、累先輩が頭に唇を落とした。
「そんな恥ずかしがらなくてもいいのに」
「……無理ですよ」
何度も裸を見られているとはいえ、恥ずかしいものは恥ずかしいのだから仕方ない。
「可愛なぁもう。ほんとどうしてくれるの?」
「んっ!」
キスをされたかと思うと、累先輩が愚痴るように首筋に顔を埋めて呟く。
累先輩の吐息があたって擽ったい。
首筋に吸い付いては離して、また噛み付くように吸い付くの繰り返しをされ甘い痛みに耐えるけど、息が乱れてしまう。
これ以上にないというくらい累先輩の痕だらけだというのに、これでは制服を着てても見えてしまうかもしれない。
「累せんぱ、」
「ん? ダメだよ。もっと付けさせて」
「やっ、あっ!」
引き離そうとしたのが分かったのか、クスリと笑って累先輩が胸元に顔を埋めた。
ちゅうと胸の飾りに吸い付き、ビクッと身体を震わせる。
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