第6話

今までに俺は、結婚したいと思った女はいた、しかし結婚するにあたりあることを告げると、手のひらを返したように断られる。


会社の役員どもはうるさい位に結婚を急かしてくる、俺に任せておくと中々決まらない為、次々と見合いをセッティングする。


「社長、何が原因ですか?結婚に前向きにお願いします」


「俺は前向きだ、しょうがねえだろ、俺が断ってるんじゃねえ」


「わかりました、早急に奥様になる方を決めて、跡取りをお願いします」


そんな状況で目の前に現れたのが雫だった。

雫は妊娠中で、しかも子供には父親はいないと途方に暮れていた。

雫と結婚すれば、妻と子供が一気に手に入る。

俺の悩みは解消されると思った。


しかしいきなり初対面の相手に結婚を申し込むのはおかしな話だ、しかも他の男の子供を自分の跡取りとして考えるなど、怪しすぎる。

そこで俺は婚約者の振りをしてほしいと雫に申し出た。

そのかわり雫と子供の面倒を見る約束をした。


俺はこの時雫を利用しようと考えていた。

まさか雫に惹かれ、誰にも渡したくないと独占欲が全開になるなど、予想出来なかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る