第20話

「ケイさん、ココが行きたかったお店なんですか?」

「そうよ!

可愛い雑貨が沢山あるでしょう?

女の子に人気の雑貨屋なのよ」


辺りを物色しながら、ケイは歩く。


その度に、既にお店の中にいた女性達はケイを見る。

そして、黄色い声をあげる。


(ケイさん、見られてる!

でも、本人は注目されていることに気づいてないのかな?)


「ちょっと、かなりのイケメンじゃん!」

「やばっ、綺麗な顔だよね、モデルみたいー!」

「話しかけてみる?」

「えー⁉︎でも、彼女いそうじゃない?」


コソコソと女達はケイに話しかけるか相談し合っている。


莉蘭はその様子を見て、苦笑いをした。


(ケイさん、すごい人気だな…)


「ねー、莉蘭、このカップどぉかしらぁ?」


莉蘭の顔を見ながら、ケイが高いトーンで喋る。



「えっ?」


女達は顔を見合わせる。


「なんか声のトーンが可笑しくない⁉︎」

「ちょっと、まさか、オネェ⁉︎」


女達はビックリして、動きが止まる。


「莉蘭〜、ちょっと、聞いてるのぉ?

これ、可愛いいかしら?︎

お客様にも人気がでそうじゃない?」


ケイはカップを手に持ち嬉しそうに笑って、莉蘭に話しかける。

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