第17話

「ケイさんって、いつ見ても綺麗ですよね…いいなぁ…

こんなに魅力的で綺麗だったら、とっくに手を出されてるのかなぁ?」

「なんの話よ?アタシが綺麗なのは承知の上。

それより、なんか、様子が変ね。

莉蘭、なんか悩み事でもあるんじゃないの?」

「えっ⁉︎

やっ、何もないですよ‼︎

ほら、パフェが美味しくて感激してたんです!」

「アンタさっき、甘くないとか言ってたじゃない…」

「あれ?

そんなこと言ってました?」

「はぁ、自分の言った言葉もわからないのね」


ケイは苦笑いする。


「そんなことより、ケイさんがこんな時間にいるなんて珍しいですね!」

「あー、そうね…

たまには昼間の店の様子も見ておきたくてねー

ほら、お客様の声も聞いて、メニューを増やしたりしたいじゃない?」

「へー…流石、オーナーです…」


じーっとケイを見る。



そういえば、凉ちゃん、ケイさんのこと、綺麗って褒めてたよね…

私は可愛いとしか言われたことないのにな…

…まさか、綺麗系が好みになったの⁉︎

ないない、だって、ケイさんは男の人。

そりゃ、女の私から見ても、ケイさんは別格に綺麗だけど…




「何、人の顔見て悔しげな表情してるのよ?」

「だって、ケイさん、綺麗すぎて

ぐやじぃぃい〜」


顔をくしゃくしゃにして、ケイを見つめる。


「やだぁ、女の嫉妬は醜いわよぉ。

それに、莉蘭には彼氏がいるじゃないの」

「ー…まぁ、その、ケイさんの仰る通りです…

私には凉ちゃんがいるんだけど…」


莉蘭は悲しそうにため息をつく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る