一 段
第14話
ここは伝統ある学園。
数々の大物を輩出している。
学園の門の前には、生徒が列をなしていた。
キキッ
1台の高級車が停まる。
停まった車から、スラリと長い脚が出る。
その瞬間、
「きゃあー!」
女子の黄色い歓声が響く。
長い脚の持ち主は鮮やかに車から降りる。
そして、眼鏡をクイッと上げ…
「やあ、皆、おはよう。」
ニコリと爽やかに笑う。
「きゃー!
宝来様、おはようございます!」
女子たちは充に群がる。
まるで、芸能人のようだ。
「充様、今日、一緒にお昼休みを過ごしませんか?」
「うーん…そうだねぇ…」
充は考えるように顎に手を置く。
「ちょっと、私が充様と過ごすのよ!!」
「はあ!?充様があんたみたいなヘボい女と過ごすわけ無いでしょう!!?」
「なんですって!?」
「まあまあ…なら、今日は皆で屋上でお茶会でもしようか?」
「キャー!!
私、参加します!」
「私もー!」
「みんな、後で、お昼休みに屋上に集合だよ。」
そう言って、充は爽やかに校舎に入っていく。
残された女子たちは色めき立ち、張り切っていた。
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