第13話


ケントはななみと距離を近くしたまま、歩く。


ゼロ距離を保つ。


ななみは少しでもケントから離れるように歩く。


謎の攻防が繰り広げられていた。


ケントは愉快そうにしていた。


そして、VIPルームに着く。



「さ、入って。」


「うん。」


ケントにドアを開けられた。


レディーファーストもお手の物だ。



「うわ、すごい部屋!」


VIPルームは豪華なソファにテーブルもより豪華な物になっており、お姫様の部屋のようだ。


「ふふ、気に入ったかな?」


「こんな部屋、私が入って大丈夫なの?」


「うん、大丈夫だよ。」


「そ、そっか。」


ななみは部屋の雰囲気に落ち着かずに、キョロキョロ見渡す。


「ななみちゃん、ソファに座りなよ。」


「え!?あ、うん!!」


ケントから離れた、出入り口に近いソファに座った。


「……。」


ケントはななみを無言でジッとみる。


ななみは首を傾げる。



え!?視線が突き刺さるよ…

ムスッとしてる?


「健太?」


「ななみちゃん、こっち。」


「きゃ!」


ケントに引き寄せられ、強制的に隣に座らせられた。


距離が近くなる。

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