第10話

それでも私は…




抗うことはせず、100万の札束を掴んだ



「契約成立。」


真広と呼ばれた男は耳元で囁いた


その声にえりはゾクッとする


「俺は真広結城。

あんたの名前は?」


「相内えり…」


「そう、えり、俺を楽しませてね?」


真広は冷めた目でえりを見つめる


そう、これは愛人契約。


えりは真広の視線に愛人契約というものを理解した




そこに愛はない




有るのは金と欲望




口頭で交わされた契約だ

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