第9話

「うん、そんな話もあるけどね。でも、諦めない!わたしたっかしか見てないもん!!たっか以外に好きになれる人なんて、この先絶対いないもん!」



堂々と言う私に拍手が巻き起こった。


言い切った!



でも、それからすぐに何事も無かったように歌が入り始めて、注文のメモが回ってきた。



聞いてるようで聞いてなかったな‥‥


もう、とふて腐れながら座って、自分の注文の分も合わせて、ひたすら入力していった


まぁ、でもみんなからしたら他人事か…


そう思い直して、カラオケを楽しんだ



――――――――――――



『終わった、どこにいる?』


『駅前の○○にいる。今から車で待ち合わせしよう。朝日第二パーキング』


返事を入れて、かばんにしまって時間潰しに使ってた店を出た



今日は土曜だしきっとお店とか混んで疲れただろうな


お酒もいっぱい呑んでるだろうし――――…


いつもより判断能力が鈍ってさぁ


もしかしたら、もしかするかも…



せめてキスくらいは間違えてしてくれないかなぁ



そんなおバカな事が思いつくくらい、私も遅くまで待ちすぎて疲れていた


思考回路が少し鈍ってたんだと思う

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