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こういうイベントって胸キュンスチルが手に入る、絶好のチャンスだし、親密度が上がるはずだよね?!
へ、変な状況だけど、オッケーするしかないよね。
だって、攻略しなきゃ次に進めないもん……!
「う、うん!もちろん!」
「よし!じゃあ、校庭に行こうぜ!」
めいっぱい笑顔を見せたけど、引きつってなかったかな?
お昼ご飯はすでに食べた設定なのか、お腹は空いていない。
馬渕君に返事をすると、また目の前の景色が真っ黒になって、校庭の景色に一瞬で変わる。
さっきまで上靴だったのに、運動靴に変わった。
「ま、馬渕君って、サッカー部じゃなかった?」
「そうだけど?」
疑問に思って、私が問いかけると、馬渕君はニコッと笑ってうなずいた。
「じゃあ、何でサッカーじゃなくて、砲丸投げ……?」
「熱くなるなら、何事にも全力で熱くなるべきだと思ったんだ。だから、砲丸投げ!」
い、意味不明なんだけど……?
本来の馬渕君は、爽やかでスポーツ万能で、照れ屋だけどさり気ない優しさを……。
「うおおおおおりゃあああああああ!」
爽やかとは程遠い、地響きのようなうなり声をあげて、砲丸投げを始めた馬渕君。
何でこんなに熱血なキャラになっちゃってんの……?!
もしかしてバグでも起こしてる?
いやいや、バグでキャラクターの性格変わっちゃってたら、完全な不具合だけどさ!
そもそも私の夢の中でバグっちゃったとか嫌なんだけど!
ドスッと落ちる砲丸。
「……うむむ。やはり18メートル超えとはならないなぁ」
陸上部じゃないのに、18メートル飛んだらやばいでしょ!
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