第13話

おかしい

今日はいつにも増して

妖魔の数が多い


これって

皇くんのせいじゃないの?

私ひとりで

練習してるときも

多少は、妖魔が現れてきたけれど

3,4匹ってところだったのに


彼女は

妖魔とどう対峙するか

悩んでいた


いつもなら

呪符を投げつけたりして

退治しているのだけれど


敵か味方か分からない彼の前で

そんなことをしてもいいのだろうか


それだと

彼に自分の戦術を目の前で

明かすようなことになり

この弓道部という部の部員としても

仮初の姿で

動くのが難しくなってしまう


おそらく

私の感が間違えてなければ

この大学のここも

あの世とこの世を繋ぐ

場所なんだと思う


だとしたら

ここは誰かが守るべきだし

妖魔を退治すべきだ



彼の話を聞いて

彼女はそこまで考えていた

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