第20話

やっぱり、イケメンって

何をしても様になるんだなぁ…


社長がグラスを傾ける横顔を

チラッと見ながら

私はそんなことを思っていました。


普通に正面から見ても

素敵なんですけど

横顔は、ちょっと色気があるというか…


…何だろう…

私、酔ってるのかな…


危ない危ない

変な事を口走らないようにしないと…


ここまでの

社長の情報を整理しよう。


休日は、一人でカフェで過ごすことが多い。

仕事帰りは、一人でバーに立ち寄る日が多かった。


そして、このお店は私が初めての連れで…


こんなイケメンで

女の子に不自由してなさそうなのに

今は彼女いないのかな。

仕事が忙しすぎて、彼女を作る暇がないって

感じなのかな。


でも、よりによって

10個近く年上の私が

今、社長の一番身近な存在の異性だとしたら…


それはそれで

なんだか申し訳ない…


とは思っていたのですが

なんとなく、さっきからずっと

社長の言葉にドキッとしている自分がいて


初対面なのに

私ってば、何を考えてるんだか

落ち着け落ち着け


多分、社長の言葉は社交辞令とか

そのまま思った通りのことを言ってるだけで

深い意味は無いはず。


これでも年上なんだから

いくら社長といえど

年下男子の言動に振り回されたくないし。

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