第13話

「じゃあ、遠山の席は…遠藤の隣な」


転校生がなぜか隣にくる…なーんてことはない。


遠藤というのは桜の苗字。


見ると、桜はタジタジしていた。


「羨ましい!遠藤さん…!」

「でも桜ちゃん彼氏いるよね?」

「大丈夫じゃない?これって…」


さらにざわつくクラスの女子。


私は頬杖をついて成り行きを見守っていた。


桜は廊下側、私は窓側の席。


そのため、天王寺くんと関わることはないだろう。


そして…わたしには断ち切れない想いもある。


あの転校生は誰と付き合うのかなーと、のほほんと考えていた。

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