第14話

私はそう時間をかけずに高校を辞めた。それはもう、生きる事に疲れを感じてしまっていたからだ。






両親の死が、積み重ねてきた人生の行き詰まりを解き放つ良いきっかけになってしまったなんて。悲しいけれど、これが現実……。


心に栄養が行き届いていなければ人はいつ壊れてもおかしくないんだ。叫べば叫ぶ程苦しくて、辛くて堪らなかった。






だから私は、頑張ったね……と自分自身をひっそり労った。






もういいんだよ、と。






私はこの広い世界の中でのたった一部分であるから、きっと誰にも気づかれる事はない。

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