第12話

「……それなら、私が足りない分払っときます」



「本当? ありがとう」



 外見も悪くない方だし普段から女が寄ってきやすいフェロモンが出ている。


 ちょっと集中してフェロモンを多めに出して嗅がせればこの通り完璧に女は魅了されるのだ。


 あまり使い過ぎると体力を消耗するし、長時間効き目が続くわけではないが、俺の能力がおかしくなったわけじゃないのは証明された。


 帰ったらさっそく実に試そう。ちょっと鈍いが普通の女だ。臆することなどなにもない。


 コンビニ袋を揺らし自信を取り戻し、上機嫌で実の部屋に戻った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る