第14話
「デレデレ嘴を緩ませやがって……そんで、どんな子なんだい?」
右京がニヤニヤしながら尋ねてくるので首をひねり、こんどは小陽の全体像を思い浮かべて感じたままに答えた。
「キラキラ輝く女」
「何だそれ? 派手な女ってことかい?」
「違う! こう、なんて言うか……笑うとキラキラ輝いて綺麗なんだよ」
俺が小陽の笑顔を頭に浮かべて翼を広げながら力説してやると右京が盛大に吹き出し、ゲラゲラと腹を抱えて笑い転げる。
「プッ、ぷはっ! そ、それはさ……もう……」
笑いを堪えつつ右京がなにか言葉を言おうとするが、よほど笑いのツボに嵌ったのかまた馬鹿笑いして言葉はかき消された。
訝しげに右京を睨みつけて何を言おうとしたのか探るが、どうせろくでもない事だろうと話題を変えて右京に尋ねる。
「ところで右京って人の病に効く薬持ってる?」
「んっ、薬? 病気なのかいその子? 無くはないけど……」
さすが俺の師匠だとこんな時ばかりは頼りになると羨望の眼差しを向けるが、右京はなんだか悪い笑みを浮かべて頷き俺の耳に囁いた。
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