第3話

ちょっと怖そうな担任の内田先生が、新入生を体育館から教室へと誘導。


「あの先生、いかにも体育会系よね」


「自己紹介で体育と水泳部の顧問って言ってたじゃん」



男子より女子が多い高校だけに、若い内田先生は既に注目の的。



……そっか。



担任は水泳部の顧問なのか。




「ねぇ、円香は水泳部に入らないの?」



階段を昇りながら、同中だったユマに声をかけられた。



「あ、うん。もう水泳はしないんだ。ここでは何の部活しよっかなぁ」



「えー、もったいないね! 中三の頃までバリバリ泳いでたじゃん! 体の不調?」


「そんなんじゃないよ。ユマは何に入るの?」


「私はもうテニス部って決めてるんだ」


「ユマ、確か中学の時はバドミントン部だったよね?」


「そう、この城北にはないから」


「あー……」



話しながら、踊り場の窓から見えたプールに、一瞬、目を奪われる。





……凄く、キレイなプールだった。

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