第1章 誘わないで
第2話
「我が城北高校は、昭和○○年に公立高校では初めてデザイン科を設けた学校で、県外からも一躍注目を浴び、……」
入学式。
覇気のない口調で始まった校長の挨拶。
猫背で原稿を読んでいるせいか、時々聞き取れないし、
「サッカー部も弓道部も水泳部も数年に一度は全国大会に出場してその名を世間に知らしめており……」
内容はひたすら学校自慢。
ヤバい。退屈過ぎてもう眠い。
欠伸を我慢して天井を見る。
不必要なほどに明るいライトが、私の目をチカチカとさせ、そのまま睡魔に連れ去られてしまいそうだった。
目をこらしてるうちに、やっと体育館退場となる。
「商業科A組はこっち南校舎、三階だぞー」
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