第26話
成る程、納得。
由香里が好きそうなタイプだ。
妙に納得しながら由香里を見遣ると、その目は完璧にハート型で。
しかも由香里の周りには何故かキラキラと光り輝く様な何かが飛んでいて。
マンガの世界にいるかの様な背景すら見える。
こうなったら今の由香里の目にはあたしすら映らない。
あたしは小さな溜息を吐き出した。
ソイラテのストローをチューッと吸うと、中身は空っぽ。
由香里はイケメンにしか意識が向いてない状態だし、手持ち無沙汰になったあたしは、飲み物を頼もうと席を立った。
(うわ、結構並んでる…)
時間がかかるのを覚悟でレジに行って、冷たいキャラメルマキアートを頼んで由香里の元に戻ろうとした時。
ピタッと足が止まった。
なぜなら。
あたしが座ってた椅子に、由香里が見とれてたイケメンが座っているから。
はい?
どんな展開になっているのやらサッパリ分からないあたしは、コソコソと由香里の元に歩み寄る。
そんなあたしに気付いた由香里が、とっても嬉しそうに言う。
『あ、ひより。彼がこれから一緒に遊ばないかって!もちろん大丈夫だよねっ?』
はぁぁぁ!!?
何言ってんの!?
てか、ナンパ!?
(何で行く気満々で、しかも何であたしまで!?)
あたしが心の中で由香里に問い詰めてると、由香里は見透かしたように答える。
『彼も友達と一緒だし、2対2なら問題ないでしょ?』
(問題大アリだ!!)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます