第27話

だんだんと上がっていく意識





それに合わせて、瞼も上がる





完全に目が覚めて、目の前には壁があった





そして、何かに包まれている感覚があってそれが何か気づくと私はびっくりした






なんで、一緒に寝てるんだろう





目の前の壁と思っていたものは昨日の人の胸板だった





状況がうまく理解できず、焦っていると





「、、ふっ」





目の前の壁が揺れ始めた






「、、、」






「ごめん、ちょっと面白くて」





私の無言の訴えに謝りながら笑う






少しは反省してほしい





「スズちゃんは分かりやすいね」






「、、っ」






そんなことを言われたのは久しぶりだった






さっきまで、焦ったり、少し怒ったりしても私の表情は動かなかった






それなのにこの人は『分かりやすい』と言う






、、不思議な人だな

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