凶獣恋愛〜その愛に祝福を〜

第48話

少しずつ早くなる腰の打ち付けと、虎牙君の余裕がなくなってくる顔を見るのが好き。

彼はそれを知らないだろうけど。

「はっ、ぁ、っ、やらしい顔っ……」

「あっ、やっ、そこっ、ダメっ……」

「はぁ……駄目じゃねぇだろ？ ここが“いい”の間違いだろっ……」

言って、虎牙君はその場所を重点的に攻め、奥も同時に刺激する。

「あぁっ！ あっ、やっ、こ、がっ、君っ、やぁっ…… 」

よすぎて頭がおかしくなりそうで、何度も頭を横に振る。

「おらっ、腰逃げんなっ……はぁっ……すっげっ……んっ……」

「あっ、あぁっ、気持ちぃ、のっ、ダメっ……」

「俺も気持ちっ……はぁ……やっべぇな、これ……」

更に腰が早くなり、打ち付ける度に肉のぶつかる音が激しく、大きくなる。

視覚、聴覚からも攻められ、訳が分からなくなる。

気持ちよすぎるのが、怖くて不安になって、虎牙君に手を伸ばすと、その手が優しく握られる。

「安心しろ、俺はここだ……」

体が密着して、首に歯が立てられる。

「ああぁあっ！」

「くっ、おまっ……んっ、そんな……はぁ、締めっ、なっ……」

痛みさえ快感で、達した私の唇が優しいキスで塞がれる。

舌をゆっくり絡め合い、キスに酔いしれる。

動きが再開され、胸を刺激されながら揺さぶられる激しさが増す。

喘いでしがみつくしか出来ず、もう何も考えられない。

「名前っ……呼べよっ……」

「あっ、あぁっ、こ、がっ、虎牙っ、虎牙っ……あぁあっ……」

「あー、やべっ……名前っ、すっげぇいいわっ……んっ……もっとだっ……颯夏っ、もっと呼べよっ……」

彼の名前を呼び続けながら、高みへ昇って行くのが分かる。

ゾクゾクして、息が上がって、力が入る。

噛み癖があるのか、いつも切羽詰まり始めると、虎牙君は体の至る所を噛んで噛み痕を残す。

それが嬉しくて、痛みもたまらなく気持ちいい。

「あっ、やぁっ、イっちゃ……あぁあっ……」

「俺もっ、もっ、出るっ……はぁ……出すぞっ……」

「んっ、っぅんんっ、ンっ、はぁっ……虎牙っ、好きっ……」

「お前っ、くっ……っんン！ はっ、ぁ、はぁ、はぁ、はっ、っ……」

密着してしがみついて、自然と出た言葉だった。

達して、荒い息を整えながら、耳元で虎牙君が囁く。

「そこで、好きはっ……反則だろっ……はぁ……」

間違った事は言っていないのに。

その反論を、キスで訴える。

「んっ、はっ、ぁ、んンっ……」

「はぁ……お前、段々大胆になってきたな……」

「嫌い？」

「いや、すっげぇ、可愛い……好きだぜ……」

また優しいキス。

「んじゃ、そんな可愛い颯夏をもっと愛でてやんねぇとな？ お前も、まだ足りねぇだろ……」

「あぁっ……」

入ったままだった虎牙君のモノはまだ萎える様子はなく、そのまままた動き始めた。